セキュリティ向上が目的 IE自動アップグレード

 マイクロソフトは、全世界のウィンドウズXP、Vista、7のユーザーに、「Internet Explorer(インターネットエクスプローラ)以下、IE」を最新のバージョンへ自動的にアップグレードすると発表しました。日本では3月から始まっています。

 IEとはWebブラウザと呼ばれるインターネットを閲覧するためのソフトのひとつ。ウィンドウズに標準装備のため馴染みがあります。

 このソフトが自動的にアップグレードされる理由は、セキュリティ対策です。フィッシング詐欺やマルウェア感染をはじめ、Webサイト経由の脅威が急増する中、特に旧バージョンのWebブラウザが狙われているためです。被害に遭わないためには、Webブラウザのバージョンをアップすることが必要なのです。自動更新のため、ユーザーは画面表示で状況を確認するだけで済みます。

 これにより、ウィンドウズXPではIE8に、VistaはIE9に自動更新されます。ただし、自動更新設定を意図的に無効にしてあれば行われません。また、もしもIE6でなければ利用できないシステムがあれば、当面は「無効化設定」で制御する必要があります。

 2011年12月、日本アドバタイザーズ協会の調査によると、対象企業・官公庁の約4割が未だにIE6を使っていました。今回を機に状況が変わると予想されます。

執筆者
鈴木あゆみ

パステルIT新聞編集長。特集の企画・ライティングほか、紙面全体の編集を担当しています。

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